投資の入り口としてのiDeCo

2024年からの新しいNISAの陰で、ひっそりと忘れられがちなiDeCoですが、大きなポテンシャルを秘めていることは以前の記事(「NISAで決まり! の前にiDeCoを!」)でもご紹介しました。

今回は初心者の投資という視点からiDeCoを考えます。

iDeCo加入者数はまだまだ少ない

2022年3月時点でのiDeCoの加入者は2,387,772人、運用指図者は789,096人、もったいないことに自動移換者が1,083,116人です。(自動移換者とは加入者資格を喪失して6ヶ月以内に移換等手続きをしなかったために運用の指図ができない一方で、管理手数料が差し引かれている状態のこと)

合計加入者は4,259,984人です。20歳~60歳未満の人口は6,093万人とのことなので、iDeCoで資産を運用している人が少ないことがわかります。

実はFPモリオカも、iDeCoという制度を知ってすぐに加入したわけではないので、二の足を踏む人の気持ちもよくわかります。ネックとなるのは、まず第一に60歳になるまで資金を引き出せないこと。これは20代、30代のこれからたくさんのライフイベントが控えている人たちにとっては、なかなか厳しいと感じるかもしれません。

そしてやっぱり怖いのは、元本割れでしょうか。

初心者版 iDeCo活用法

以前もご紹介したとおり、iDeCoは元本確保型の商品を選択することで基本的には元本割れしない投資ということができます。手数料のマイナスと所得税が減額になるプラスを差し引いたときに、一般の定期預金の利率を上回ることを目的とすることができます。

そこで、投資そのもののイメージをつかみにくい、デメリットが気になるという場合は、まずiDeCoで元本確保型の商品や価格変動の少ない国債などに投資するタイプの投資信託の購入割合を大きくしておき、一部のみ株式に投資するタイプの投資信託を購入してスタートするのがおすすめです。

というのも、iDeCoではスイッチングと言って、運用する金融商品の種類や購入比率を変更することができます。数年経過して、例えば拠出した掛け金が一時期元金割れをしながらでも定期預金の利率を上回る運用ができることを確認したときに、これまで投資してきた分をスイッチングしたりその後の拠出金を配分変更していく。

まずは一歩踏み出してみましょう!

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