11月は生命保険の見直しを

10月になると、生命保険会社から「生命保険料控除証明書」が届き始めると思います。年末調整に使う大切な書類という認識の人が多い書類ですが、年末調整をWeb申請に切り替える会社も増えてきて実際に保険料控除申告書を記入しないで済むようになりつつあります。

生命保険料控除に着目してみる

記入する必要がない場合でも、せっかくなので毎年11月は、保険料控除申告書を念頭に置いた生命保険の見直しをおすすめします。

というのも、生命保険というのはどうしても重複して掛けてしまいがちだからです。傷害保険と違い生命保険は保証が重複していても無駄になりにくいのですが、無駄な出費は抑えるに越したことはありません。

また、生命保険料控除に着目して保険の偏りに気が付くことができるのも、この時期の保険の見直しのメリットです。

生命保険料控除は、新生命保険料・介護医療保険料・新個人年金保険料のそれぞれで上限40,000円(平成24年1月1日以後に締結した保険契約等の場合)なので、保険料控除申告書を記入するつもりでそれぞれの種類ごとに掛け金を合計してみましょう。どれかに偏っている場合には、契約内容が自分にマッチしているかを再度確認してみてください。

もちろん、自分は年金を保険で賄うつもりはないよ、という人もいるので、3種類すべての保険にまんべんなく入る必要はありません。(年金保険という名称のもので個人年金保険料控除対象だと思っていたのに控除証明書の種類欄には生命保険料と記載されているという例もあったため再確認を!)

必要な金額と受給できる保険金は一致している?

加入してから時間がたった保険があるときは、契約内容を再確認してください。

特に子供が小さかった頃やマイホームを購入したての頃には、万が一の時の保険金も多く見積もりがちです。現在でもその保険金額を受け取る必要があるのかを検討しましょう。

がん保険にも複数入っている例が多いですが、特約などを確認してみてください。A保険でかけている内容をB保険の特約でカバーできるのならば、A保険を解約することができるかもしれません。

ひとつの保険にまとめることで掛け金が節約になったり、保険金請求時の手間がかからなくなります。

親戚や友達の紹介で入った保険は整理しにくいものです。また、万が一の時に、どうしてあの保険を解約してしまったのだろう、と悔やむことにならないようにしっかりと確認・検討しましょう。

2021年の生命保険世帯年間払込保険料は平均37.1万円、仮にこの金額を50年かけ続けると1,855万円になるため、生命保険を人生で2番目に高い買い物と呼ぶこともあるそうです。

マイホームの購入と同様、しっかりと比較・検討しましょう。