投資って株でしょ? と思ってませんか?

最近、SNSやニュースを開けば「新NISA」や「資産形成」の文字を見ない日はありませんね 。そんな中、ふと「自分はこのままでいいのだろうか」と、理由のない焦りに胸がチクチクすることはありませんか?

盛岡出身の明治の歌人・石川啄木は、こんな短歌を残しています 。

友がみな我より偉く見ゆる日よ 花を買ひ来て 妻としたしむ

周りの人たちがみんな自分より一歩先を行っているように見えて、なんだか取り残されたような寂しい気持ちになる―― 。この啄木の孤独や焦燥感は、現代の私たちが「周りはみんな投資を始めているのに、自分だけ何もしていない……」と焦る気持ちに、どこか深く通じるものがある気がします 。

「そもそも投資って、画面に張り付いて安い株を買ったり高い株を売ったりすることでしょ?」とか「どの会社が利益を上げるかとか検討するなんて、難しそうで何から手をつければいいか分からない」

そんなふうに思っていませんか? 実は、今の投資(特にNISA)は、昔のイメージとはずいぶん違っているんですよ 。

NISAでは「株以外」にどんなものが買えるの?

「投資=会社の株を買うこと」というイメージが強いかもしれませんが、NISAで選べる選択肢はそれだけではありません

むしろ、多くの方に選ばれているのは「投資信託(とうししんたく)」という商品です

これは例えるなら、世界中のたくさんの企業の株や、国にお金を貸す証書である「債券(さいけん)」などが、少しずつ綺麗に詰め合わされた「お菓子の詰め合わせ(福袋)」のようなもの

ひとつの会社の株だけを買うと、その会社の業績が悪くなったときに大きなダメージを受けてしまいますよね 。でも、この詰め合わせ(投資信託)を1つ買うだけで、何百、何千という世界中の企業に少しずつお金を散りばめる(分散する)ことができるのです 。これなら、特定の会社がダメになっても、全体でカバーし合えます

難しい株の知識がなくても、世界経済の成長の波にそっと乗ることができる 。それが、NISAで買える株以外の代表選手である投資信託です

毎月コツコツじゃなきゃダメ? 「積立しない場合」の選択肢

「投資を始めるなら、毎月決まった額をずっと積み立てなきゃいけないの?」という疑問もよく耳にします。

結論からお伝えすると、「積立をしない」という買い方も、NISAでは十分に可能です。

NISAには、自由に商品を選んで好きなタイミングで買える「成長投資枠」が用意されています。

  • 「今月はボーナスが入ったから、まとまった額で購入してみよう」
  • 「生活費に余裕がある時期だけ、自分のタイミングでスポット(一括)購入しよう」

このように、毎月の固定費のように縛られるのが苦しいと感じる方は、自分の家計の波に合わせて「気が向いたときに、買える分だけ買う」というスタイルでも全く問題ありません 。大切なのは、あなたの今の生活のペースを崩さないことです

迷ってしまうなら、いっそ「全部積立」でもいいの?

その一方で、「毎回タイミングを見計らって買うなんて、面倒だし結局忘れそう……」と思われる方もいらっしゃいますよね

そんな方は、「全部、積立」にしてしまって大正解です。

毎月1回、あらかじめ決めた金額(たとえば5,000円や10,000円など)が自動的に口座から引き落とされ、自動で福袋を買い足してくれる仕組みです 。これなら、日々のニュースに一喜一憂して「今が買い時かな? どうかな?」と悩む必要が一切なくなります

実は、感情に左右されずに淡々と買い続ける「全部積立」こそが、資産形成においては最も打率が高く、心穏やかに続けられる「王道の選択肢」とも言われているのですよ

「ドルコスト平均法」という言葉を聞いたことがありますか?

積立の利点を説明する際に使われますが、ポイントは「購入単価を平準化できる」という点です。価格が高いときは少なく買い(10,000円の時は1口だけ買う)、価格が低いときは多く買う(2,000円の時は5口買う)ことになるため、結果として平均購入単価を抑える効果が期待できます。

あなたの「心地よさ」が、一番の羅針盤

投資の解説書を読めば、「数字上の最適解」や「一番儲かる方法」がたくさん書かれています 。 でも、どんなに効率的な方法であっても、毎日の値動きが気になって夜も眠れなくなったり、今の生活がカツカツになってしまっては本末転倒ですよね

  • 株のニュースを追うのは大変そうだから、まずは福袋(投資信託)から始めてみる
  • 毎月縛られるのが嫌だから、余裕があるときだけスポットで買ってみる
  • 考える時間を減らしたいから、全部自動の積立にお任せする

どれを選んでも、それがあなたの「人生の文脈」や「感情」に寄り添ったものであれば、すべて正解です

「何かしなきゃ」という漠然とした焦りを、まずは「自分はどんな買い方なら、心地よく続けられるだろう?」という小さな問いに変えてみませんか?

焦らなくて大丈夫です 。あなたの家計の現在地を一緒に見つめながら、一歩ずつ、あなただけの羅針盤を作っていきましょう

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